結とぴあでシニアふるさと講座
市老連開催の「大野盆地の形成過程と地質」講座です。
講師は大野市教育委員会主任学芸員 酒井祐輔氏。専門は地質学、古
生物学で文化財保護課らしい。
奥越地方からは恐竜化石が多く見つかっているが日本のこの地に恐竜
が闊歩していたわけではないという。大陸で活動していた恐竜がその
後の大陸移動により、日本列島が形成された後化石で見つかっている
らしい。
大野は経ヶ岳、荒島岳、飯降山などに囲まれた山間盆地で、100万
年前に経ヶ岳の噴火により、巨大岩塊を含んだ火砕泥流堆積物が大野
盆地に流れ下る。その後宝慶寺断層と佐開断層が活動し、大野盆地が
大規模に陥没。東にならだかで西に急な地形となる。陥没後、九頭竜
川、真名川、赤根川、清滝川などの河川が勝山に向かってながれるよ
うになり、木本や佐開の扇状地、勝原や坂谷の河岸段丘が形成される
。
大野盆地の真名川と赤根川に挟まれた平野部では、非常に浸透性の高
い厚さ20メートルから40メートルの砂礫層があり地下水で満たさ
れた地層を作っている。この帯水層は大野盆地のみで連続していて、
盆地外の地下水とは混じらない。地下水は盆地内を南から北に向かっ
て流動し、最終的に北部の赤根川や真名川に流れ出る。
近くの山に登った時大野盆地をのほほんと眺めていたわけだが、なぜ
このような地形になったかが少しわかった気がします。
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